地球資源システム工学科の目指すもの

 本コースのスタッフは、現代社会の産業と生活を支えるエネルギー資源・鉱物資源の探査から開発・利用までの、地下資源にかかわる広汎な教育と研究を行うと共に、これらの対象を「地球システム」として捉え、地球環境との共存を前提とした地下資源の開発利用から、自然災害の防止技術、新しいエネルギー資源の開 発、資源のリサイクルを目的としたアーバンマイニング、CO2の地下貯留などの地球温暖化防止技術など新たな観点からの取り組みを進めています。
 地球資源システム工学科は、このような観点に立脚した価値観と技術力を身に付け、国際的に展開される地下資源の開発と供給、国内外における自然災害の防止技術の開発や地球環境への負荷を軽減する諸技術の開発を担う21世紀の地球システム工学エンジニアの育成を目指しています。
 また、本コースの大学院組織である地球資源システム工学専攻は2003年に選定された文部科学省21世紀COEプログラム「循環型住空間システムの構築」と「水素利用機械システムの統合技術」の 2つの拠点プログラムに参加しました。さらに2008年には文部科学省グローバルCOEプログラム「新炭素資源学」及び日本学術振興会若手研究者インターナショナルトレーニングプログラムが採択、 2012年には文部科学省大学の世界展開力強化事業「地球資源工学グローバル人材養成のための学部・大学院ビルドアップ協働教育プログラム」及び「グリーンアジア国際戦略プログラム」採択され、高度研究者及び技術者養成の拠点ともなっています。

地球資源システム工学科のカリキュラムの特徴

 地球資源システム工学科のカリキュラムでは、地球上に広く分布する地下資源の開発に関する理論と技術をフィールドワークを通して体験できるように、実験、野外実習およびフィールド調査を重視しています。国内企業はもとより、海外企業の現場にふれるため、夏休みを利用した海外実習も積極的に取り入れています。
 例年、10~15名の3年生がオーストラリア、インドネシア、モンゴルなどの石炭鉱山、鉄鉱石鉱山、ニュージーランドの地熱開発現場、中東などの石油開発現場で実習を行っています。このような海外実習あるいは国際社会で働く必要性からも、外国語(英語)によるコミュニケーションの力を早くから身につけておくことが望まれます。
 また地球資源システム工学科では、情報処理教育にも力を入れています。情報処理概論でのプログラム演習をはじめとして、様々な実験や演習科目でコンピュータを使ったシミュレーションや数値実験が用意されています。

地球資源システム工学科の教育

 地球資源システム工学科では、地球システムを理解するための専門知識と、幅広い工学的素養を身に付けるために、次のような講義が用意されています。

関連分野 講義科目名
地球工学 地球システム学概論,環境地球科学,資源地球科学, 地球環境のイメージング,応用地球物理学,環境地球物理学, 地球熱学,地熱工学,地熱貯留層工学, フィールド地球科学演習,地球工学実験第一,地球工学実験第二
資源システム工学 資源開発生産工学,空調衛生および安全工学,資源流体工学,流体力学第一,岩盤工学,地下空洞設計法,地圏開発システム工学,固体力学, 粉体工学,リサイクル・環境修復工学,環境微生物学, 資源システム工学実験第一,資源システム工学実験第二,エンジニアリングエコノミー
エネルギー資源工学 エネルギー資源工学,地層内物質移動工学,石油工学
地球システム工学全般 地球環境化学,資源工学倫理及びマネージメント,海外資源・資源経済学, 新エネルギー工学,石灰石資源,地熱発電工学,石油・天然ガス資源開発,廃棄物資源循環工学, 工業爆薬学,地球システム工学インターンシップ,スクールオンザムーブ国際インターンシップ
工学全般 情報処理概論,電気工学基礎,電子情報工学基礎,機械工学大意第一,機械工学大意第二,品質管理,材料力学(乙),無機化学第三,金属材料大意,応用複素関数論

シラバス(授業計画)

(平成26年度以降入学生)
 授業科目は基幹教育科目と専攻教育科目に大別されます。基幹教育科目は主として1年前後期と2年前期に開講されますが、2年後期及び3、4年次に開講されるものもあります。これらは、基幹教育セミナー、課題協学科目、言語文化科目、文系ディシプリン科目、理系ディシプリン科目、健康・スポーツ科目、高年次基幹教育科目に分けられ、それぞれ必修・選択の区別や最低修得単位数が定められています。詳細は別資料となっている「基幹教育履修要項」に掲載されていますので、よく読んでください。また、基幹教育科目の各科目の授業内容については、「基幹教育科目ガイドブック」に掲載されていますので、履修の際に参考にしてください。
 専攻教育科目は主として2年次前期以降に開講されますが、入門科目として1年前後期に開講されているものもあります。専攻教育科目は地球環境工学科の必修科目と選択科目に大きく分けられますが、地球環境工学科の選択科目は、所属するコースごとに指定されている「要求科目表」によりさらにコースの必修科目と選択科目に分けられます。それぞれの科目の授業内容や開講時期については、別資料となっている「工学部規則」内の「専攻教育科目履修の手引」や「専攻教育科目授業計画(シラバス)」を参照してください。
 卒業に必要な最低修得単位数は、基幹教育科目48.5単位、専攻教育科目85単位を合わせた133.5単位です。

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